こんにちは。岩手医大の久野です。4月13日~16日までアルゼンチンのブエノスアイレスで開催された国際腎臓学会(World Congress of Nephrology)に阿部教授、関口先生姉妹、久野の4人で参加してきました。
アルゼンチンは南半球で日本の正反対に位置しており時差は12時間、日本からの直航便はありません。諸事情もありドバイ経由でアルゼンチンへと向かいました。飛行機搭乗時間は11時間+19時間で計30時間。機内食が何度目かわからなくなる程、とても長い飛行機の旅でしたがなんとか開催地のブエノスアイレスに到着することができました。
学会のランチョンセミナーに参加したところ、配られたお弁当の内容がトルティーアなどとりんご丸一個であり早速文化の違いを体験しました。IgA腎症の新たな治療やDKD管理に関して、勉強するよい機会となりました。また会場では、東海大学の駒場教授をはじめ日本の先生方とお話をすることもできました。夕方のポスターセッションではビールやスイーツが配られたのでビールを片手に貼られたポスターを見て回りました。地域ごとの腎代替療法の背景の違いもあり治療法に関して興味深い演題が多く、帰国後の自施設での新たな臨床研究のヒントも得ることができとても有意義な時間でした。
いよいよ関口先生の発表です。関口先生は「血液透析患者における未分画ヘパリンおよび低分子ヘパリンの違いがカルニチン代謝に与える影響について」の内容で発表されました。ポスターセッションでしたが、英語での質疑応答も卒なくこなしておりました。
中1日置いて最終日は久野のポスターセッションでした。岩手県金ヶ崎町の特定健診をベースに行った腎機能正常者におけるインドキシル硫酸に関する発表を行いました。6名の方から質問をいただくことができて遠路はるばる来てよかったと感じました。中でも阿部教授が開発に関わられた酵素法の原理の話題で異国の同業者と国境を超えて盛り上がることができたのがとても印象的でした。肝心な英語でのディスカッションに関しては勢いでなんとか乗り切ってしまったこともあり課題が残りましたが、次回の海外学会参加までに鍛えなおそうと思います。4日間の学会終了後はタンゴショー鑑賞へ。アルゼンチンの代名詞でもあり、とても楽しかったです。
最終日は飛行機の出発時間までブエノスアイレス市内の観光へ。南米のパリと呼ばれるだけあり歴史的な建造物が多く綺麗な街並みでした。また街の至る所にメッシのモニュメントがありサッカーへの情熱も強く感じました。一日堪能したところで、定刻通りエサイサ国際空港へ向かいました。しかし、前日のドバイ空港で大洪水の影響で飛行機の遅延が発生。空港で9時間待ちとなりましたが何とか帰路に就くことができました。(帰国後にロストバゲージが発覚し、荷物は4日後に到着しこれも人生初でした)
振り返ると2018年8月に高山先生の国際尿失禁学会でのご発表に同行させていただき、自分もこのような会場で発表してみたいと漠然と思っていました。今回、このような形で6年の年月を経て目標の地で発表することができてよかったです。ご指導いただきました医局の先生方および金ヶ崎町保健福祉センターの皆様にこの場を借りて改めて感謝申し上げます。今後も研究を継続してまいります。
会場前での記念撮影
関口先生ポスター
市内観光
ポスター発表中の写真
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