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初期研修医・医学生の声

ここでは、当科で行なわせて頂いている実習や各種イベントに対する研修医・医学生の声を紹介します。

●泌尿器科臨床実習 アンケート評価

●全国学会に参加して

●日本泌尿器科学会セミナーに参加して

泌尿器科臨床実習 アンケート評価

泌尿器科では、臨床実習の最終日にアンケートを行って、実習の評価をしてもらっています。
ここでは、そのアンケート結果を紹介します。
いただいた意見をもとに、より良い泌尿器科実習となる様、改善を図ります。

1. 臨床実習評価の年次推移

(1) 実習全体に対する評価

おおむね良好な評価をいただき、維持できています。

(2) 透析実習に対する評価

透析実習には不満を感じている学生もおり、まだ改善が必要と考えています。

(3) 外来実習に対する評価

外来実習は、年々学生の評価が上がってきており、今後も積極的に継続します。

2. 2020年の臨床実習評価より

(1) 実習全体に対する評価
良かった点

・病棟実習、手術見学、外来見学など様々な経験ができた
・先生方が熱心に教えてくれた
・内科~外科・超音波~腎廔造設まで、幅広い科であることがわかった
・手技を見学できたので理解が深まった、その後も経過も確認できた
・ロボット支援手術の見学やカルテ記載など今までやれなかったことができた

ここは残念だったという点

・コロナにより制限のある実習となった
・月曜日は病棟で先生を探すとき顔が分からす大変だった
・もっと手技をやってみたかった
・内視鏡手術は術野に入ってもあまりすることがなく、よく見えないので説明が欲しかった
・透析を行う際の最初の処置を見てみたかった

実習で経験できて良かったこと TOP6
1. ロボット支援手術の見学
2. 膀胱留置カテーテルの挿入
3. 手術の見学
4. 外来の見学
5. 超音波検査の実習
6. 内シャント音の聴取
実習で経験できなくて残念だったこと TOP6
1. ロボット支援手術の見学
2. 透析実習が中止になったこと
3. 術野に入れなかったこと
4. 前立腺の触診
5. 密封小線源療法の見学
6. 膀胱留置カテーテルの挿入
教育担当より
2020年も高い評価をいただきました。一方で、新型コロナウイルス感染症や臨床実習のさまざまな制約によって、学生が患者さんと接する機会がなくなり、臨床的な手技に触れるチャンスが減ってきているのも事実です。
そこで次年度からは、シミュレーターを用いた膀胱留置カテーテル挿入の実習を取り入れ、手技に対する理解をより深めてもらうこととしました。
(2) 透析実習に対する評価
良かった点

・講義が分かりやすかった
・原理や仕組みを理解できた
・透析に関する知識・技能を深めることができた
・内シャントがどのようなものなのかを知ることができ、また聴診器を用いて血流音を聞くことができた
・実際の透析患者さんの透析の様子を見学させてもらえた

ここは残念だったという点

・透析を行う際の最初の処置を見てみたかった
・もっと実際の装置を見たかった
・もっと実際に透析をしているところを見たかった
・先生の熱意は伝わったが、途中で先生に急用ができて中途半端におわった
・実習がなかった

教育担当より
透析実習の時間を設けていましたが、担当医の都合により実習ができない時があることを確認しました。そのため、実習時間と担当医を変更して、全員が透析に触れる事ができるように工夫します。
(3) 外来実習に対する評価
良かった点

・患者一人一人の疾患に関して、詳しく教えてもらえた
・質問を多くしてもらい、知識を得ることができた
・様々な症例について丁寧に教えてもらえた
・医療面接のテクニックを見ることができた
・患者さんと医師との間でしっかりコミュニケーションをとり、患者さんの気持ちに寄り添う大切さを知れた

ここは残念だったという点

・膀胱鏡検査が見てみたかった
・先生が忙しそうだった
・患者とのコミュニケーションの取り方、説明の仕方、不安にさせない雰囲気
・コロナでできなかったから
・何も教えてくれなかった
・実習が長すぎた

教育担当より
外来実習では、病棟でみることのできない疾患をたくさん経験することができます。初診患者さんを診て診断する過程は、医師国家試験で臨床問題を解く形と似てますので、大変勉強になると思います。是非、各種泌尿器疾患の予習をしてから外来実習に臨むようにして下さい。

全国学会に参加して

2019年は、高次臨床実習で泌尿器科を選択してくれた学生の中で、将来泌尿器科医を目指したいと考えている人に、全国学会へ一緒に参加してもらいました。学会参加というはじめての経験に、大きな刺激を受けたようです。
ここでは、参加してくれた皆さんの声を紹介します。

1. 第107回日本泌尿器科学会総会

(1) Nさん

学会というものがどういうものかよくわからなかったため何をすれば良いのかわからず来たはいいものの正直とても戸惑ったのだがどうやら泌尿器を専門とする者…いわゆる泌尿器オタクの祭典のようなものらしいということが徐々に分かってきた。
初日はダヴィンチxiのシミュレーション体験や前立腺がん放射線治療のハイドロゲル直腸周囲スペーサーの実演をみるなど企業の宣伝のようなものを中心に見て回ったが、このような場所に来なければまずお目にかからなそうなマニアックな“商品”とそれを見て感動している先生方にあっけにとられてしまったが、プロの世界をちょっと覗き見したような感じでとても面白かった。
またポスター展示などもいくつか見たのだがその中でとても印象に残ったものがあり“長崎原爆被曝患者の前立腺癌発症と被曝との関係”というものなのだが、その考察によると“放射線に影響を受けやすい幼少時の被爆により引き起こされた遺伝子変異により、癌が多発したり、前立腺癌のように一部の癌は高齢となってはじめて見つかったりする可能性がある。更に、調査年数、患者数を増やし、検討を行い、発表する予定である”とのことでこのことからも福島原発事故での影響もほぼ確実と考えられ継続した調査の必要性を感じた。
その日の夜は歓迎会をして頂き小原教授と話す機会をいただいたが教授からは若手の育成に対する熱意を非常に強く感じた。教授は“断らない”姿勢を若い頃から貫いており国内留学の際も当時の教授に言われて二つ返事で承諾されたようで、私からすると何故なんでもかんでも受け入れるのかとても不思議であったがこの僅かながらの期間からも確実に教授から学んだことがある。つまり“断る”という選択肢は“何かを得る・学ぶ機会を失う”ということを意味しうるということである。どのような機会であれそこから何かを学ぶことは本人しだいで可能なはずでその積み重ねが本人の成長となるということを教授から学ばせて頂いたと感じた。
次の日は小原教授のシンポジウムを見させて頂いたのだが、そこでは若手の育成に関することはもちろん、これからの研究では分子生物学が必須になることを語られていた。泌尿器科では免疫チェックポイント阻害薬の使用などで他の領域より一歩進んだ治療が行われており、その背景理解や新たな治療法の開発には当然分子生物学的手法が必要となることは明らかであり確かその通りだと感じた。
昼に先生方にひつまぶしをご馳走して頂き、その時にひつまぶしに関するうんちくを高田先生に教えていただいたが先生の教養の深さにはいつも驚かされる。その後は名古屋周辺の観光をして帰宅した。
今回初めて学会に参加させて頂いて多くを学ばせてもらえました。

(2) Wさん

1番印象に残っているのは最新のダヴィンチを実際に操作させていただいたことです。学校の実習で手術見学をさせていただいた機械を使い、自分の手の動きと鉗子の動きが繊細に連動することに感動しました。また、先生方が一見簡単そうにする手術の動きが洗練された動作であることもわかりました。
他にも、前立腺癌に対する放射線治療で起こる合併症の直腸障害を防ぐためのゲルなど最先端の治療法や機械をたくさん見せていただきました。また、先生方のポスター発表も見学し、自分も医師となった際に先生方のような発表が出来るよう頑張りたいと強く思いました。

(3) Kさん

自分はこれまでに学会というものを大まかに聞いたことはあっても、実際に見、経験したことは無く、今回を機に勉強するつもりでの参加となりました。
学会全体を通して大きく印象に残った内容は大きく分け3つになります。
1つ目は学会の規模およびその充実したスケジュールについてでした。これは事前の資料で判明していたことではありますが、元々自分の学会に対するイメージは、1つの部屋で大学の講義や講演を何回りか大きくしたようなものが順次行われる、といったものでした。実際に会場の人口や、並列して行われる発表の数々を目にした際、自分のイメージの甘さを恥じると同時に、医療に従事する者として、情報の発表・交換・更新の重要性を一層考えさせられたように思います。
2つ目は、いずれ関わるであろう医療研究についてのことでした。自分は漠然と研究を経験したいという思いはあるものの、世に出して恥ずかしくないような結果を残せるかどうか、結果を出せたとして発表まで自分が正しくこなせるかどうか不安を感じていました。しかしながら、展示されていたポスターの数々を見学する内に、研究に対する不安は、自分も直ぐにでも取り組みたいという期待・希望へと変わりました。大学での研究室配属実習の規模では気が付きませんでしたが、数々のテーマを目にし、時にその発想や結果・結論に驚かされながらも、多様さについて実感しました。また、その際に、研究内容自体に貴賤は無いこと、誰しも少しずつ上手くなっていくものだということが理解でき、自分が持っていた不安は緩和されたように感じました。
3つ目は、教育に関する内容でした。スケジュール中の直接的・間接的な教育企画の数々もですが、次世代へのメッセージと題された特別企画は特に印象的でした。抗がん剤にホルモン療法、遺伝学の観点、分子標的治療薬、研究の進め方や臨床の現時点での目標など、自分でも非常に分かりやすく、ためになると感じられる講演ばかりでした。新たに知ることができた語句・事項も多々ありましたが、それよりも自分は学会という公式な場における、次世代教育の力の入れ具合に衝撃を受けました。今回の泌尿器科学会のメインテーマが偶然そういった物だったということもあり、学会の根本的な目的である情報の公開発表・共有による医療の質の向上に合致しているという理由もあるのでしょうが、自分はとても素晴らしいことだと感じられました。
その他にも企業ブースでの体外衝撃波結石破砕装置、ドレーンやカテーテル、生検針、密封小線源療法用のスペーサーなど見学し、新型のダヴィンチを体験できたことなどもとても興味深く感じられました。
今回自分は学会がどのようなものか学び、結果、学会に対する認識・印象もとても素晴らしいものとなりました。

(4) Tさん

私自身、学会というもの自体が初めてで、雰囲気とその規模の大きさに圧倒されながらのスタートとなりました。
到着後早速、高田先生とともに企業の展示ブースを回らせていただき、様々な最先端の技術に触れることができました。ポリクリやスーポリで色々なことを学ばせていただいたおかげで、現在大学等で使われているものとどのような点が違うのか、どのような点が優れているのかを理解できる機器も多くありました。
初日のポスター発表では中部病院でお世話になった神崎先生と、陽一郎先生の発表を聴かせていただきました。神崎先生の発表に関しては、中部病院での実習中に現在行っている研究の内容について少し教えていただいていたので、それが一つの形となって発表されており、興味深く聴かせていただくことができました。
2日目の朝は、小原教授をはじめとする著名な先生方の『最先端と次世代へのメッセージ』と題した講演を聴くことができました。教授クラスの先生方が若かった頃の苦労話や、若手の先生方へのメッセージが込めらており、研究の大切さというものが少し理解できた気がします。2日目は他にも松浦先生、兼平先生、小松先生のポスター発表を聴くことができました。ポスター発表はかなり実臨床に即しており、講演と比較して学生のわたしにも理解できる内容が多いように感じました。特に松浦先生や兼平先生の発表では、ロボット支援下で行った手術のデータを元にしており、わたしがポリクリやスーポリで見せていただいた手術の際に看護師さんがメモしていたロールイン、ロールアウトの時間が、このようなところにも一つの因子として活用されていることがわかり、非常に興味を持って聴かせていただくことができました。
現時点ではまだまだ知識が乏しい中での参加であり、理解できたのは全体のうちのほんのわずかであったかとは思いますが、学会に参加させていただく前と比べ、より一層泌尿器科に興味を持つことができました。

(5) Hさん

初めての学会参加だったので分からないことが多く、先生方には大変お世話になりました。スーポリやポリクリでは触ることのなかった医療機械を実際に体験できたり、最新機器の見学やお話を聞けてとても貴重な経験をすることができました。また、医療機器だけでなく、ポスター発表や様々な分野の公演を聞くことができ自分の泌尿器分野への視野がとても広くなりました。実際に岩手医大の先生方がどんなことを発表しているのかを聞けて、自分の将来もこんな発表ができたらと思うととても勉強への意欲がわいてきました。最後にお忙しい中、美味しいお店に連れていただいてありがとうございました。ポリクリやスーポリの時よりもずっと先生方と様々なお話ができてとても楽しかったです。

(6) Oさん

スーポリ期間中、癌に対する免疫療法に興味を持ったため、泌尿器がんに対する免疫療法に対するシンポジウムやポスター発表を中心に聞きました。内容は学生の私には非常に難しく感じましたが、より一層泌尿器分野に興味を持つことができました。また、企業ブースではダヴィンチに触ることができたり、ブラキ関連の製品を見たり、ESWLの装置について知ることができました。

(7) Kさん

一日目は、高田先生に案内してもらい、会場で色々見ることができた。まず、製薬企業の最新の道具や機械などの説明を聞いた。前立腺生検時に使う道具やESWLの機械などの説明を聞き、実際に触ってみたりすることができた。同じ道具でも色々な種類があり、私の力でも針が出しやすいものがあった。ダヴィンチの体験コーナーもあり、ゲームをしながら実際に操作してみることができた。難しく、いつも手術で上手に動かしている先生方の偉大さが分かった。そのほか、前立腺癌の放射線治療時に前立腺と直腸の間に敷くゼリーのようなものを初めて見た。これを敷くことで、直腸の放射線暴露が少なくなることとそのゼリーが数か月したら体に吸収されるといった利点を説明してもらい、初めて見る新しい道具に感心した。次に先生方のポスター発表を聞き、新しい角度で病気について検討していることが分かった。二日目は小原教授の講演を聞いた。ゲノム医療という最先端の話題であったが、その必要性を感じた。新しいお薬が開発されることで、患者さんが救われるとともに、その研究をしている小原教授はすばらしいと思った。
二日間という短い期間であったが、泌尿器科についての勉強にもなり、先生方ともたくさん交流でき、ひつまぶしや名古屋コーチンなど美味しいものもいただき、本当に充実したものとなった。招待していただいた医局、小原教授、お世話になった先生方に感謝して、これからの勉学に励みたいと思う。

(8) Yさん

人生初の学会で、学会がどんなことをする場なのかもよく理解していなかったのですが、色々な会社の最新機器を体験できたり、講演やポスター発表を聞いたり、スタンプを貯めてご飯と交換できたりととても楽しい経験をさせていただきました。特にダヴィンチはポリクリ中に触ることができなかったので、今回の学会で体験できて本当に良かったです。夜の飲み会も美味しいお店に連れて行っていただきありがとうございました。先生方と色々な話をすることができてとても楽しかったです。

(9) Cさん

今回は貴重な機会をいただきありがとうございました。 学会に参加させていただくのは今回が初めてで、その規模の大きさにとても驚きました。企業ブースも回らせていただき、実際に機械や道具を触らせてもらったりもしました。これからもっといろんな機械や薬が開発され応用されていく非常にあつい分野だと感じました。
事前学習が甘く、発表の内容をほとんど理解することができなかったのが残念でしたが、今後よりいっそう勉強に励むためのモチベーションとして心に留めておきたいと思います。大変充実した二日間になりました。

(10) Kさん

泌尿器科学会に招待していただき、まず会場の中で拝見したのが医療機器メーカーの展示会でした。尿管ステントや前立腺生検に使う針を拝見して、より使いやすい様に、またより合併症が起こらない様に改良していてとても関心を持ちました。特に、前立腺の密封小線源療法の際に、放射線による直腸への負担が軽減できる様に直腸と前立腺の間に入れる防護剤がとても興味深かったです。先生が試しているのを見ていたところ、一瞬で液体が固まりジェルになり、放射線治療の間はそのままで、放射線の量が減ってくる3ヶ月後には体内に吸収され始めると説明を受け、素晴らしい防護剤だと感じました。この様に先進的な治療のデメリットを一つ一つ克服していくことで、より良い医療を患者さんに提供出来るようになるんだなと感じました。将来自分も医者として、この様なツールを自分から積極的に探して取り入れていかなければいけないなと感じました。
夕方からは先生方のポスター発表を拝見させて頂きました。神崎先生のポスター発表では、先週中部病院の実習で拝見した前立腺生検の成績についての分析を発表していました。中部病院でその生検を拝見した時は、MRIとUSを融合させて前立腺を立体的に表して、より腫瘍と思われるところに狙いを定めて生検し、他の領域も多めに生検する新しい方法に驚きました。しかし、ポスター発表でその成果を数値化したものを聞いて、今までの生検より前立腺癌を見逃さない方法なんだと実感することが出来ました。実習で拝見したことを学会での発表でより深く理解することが出来てとてもよかったです。加藤陽一郎先生のポスター発表では、筋層非浸潤性膀胱癌の術後再発における排尿改善治療薬と残尿量の関係について分析しており、残尿が膀胱の粘膜に長時間接触することによって膀胱癌の再発を誘発する可能性に関心を持ちました。自分も将来医師になり専門領域を決めたら、この様な分析を行い発表する機会が与えられるかもしれないと思い、より勉強に対して意欲が湧きました。
夜は飲み会に招待させていただき、先生方からこれから専門領域を選ぶ上でのアドバイスや泌尿器科の良いところをたくさん聞くことが出来てとても為になりました。また、初めてお会いする先生や中部病院でお世話になった先生方とまたお会いして、いろんな事をお話し出来てとても楽しかったです。
2日目は小原教授の講演を聞きに行きました。小原教授が今まで携わってきた研究の事や、ゲノム医療の重要性について知ることが出来てとても良かったし、研究分野に関心を持つことが出来ました。いろんな分野で将来自分が活躍できる様今からしっかり勉強しないといけないと感じました。
この2日間先進的な医療やその成果について色々触れることが出来てとても新鮮で、興味深い事が多く勉強になりました。他にも観光したり美味しいものを食べたり先生方といろんなお話が出来て本当に楽しい学会でした。

日本泌尿器科学会セミナーに参加して

日本泌尿器科学会が主催する初期研修医向けのセミナーが、定期的に行われています。セミナーでは、手術支援ロボットダビンチを持ち込んだ体験実習や腹腔鏡手術実技指導の他、泌尿器科専門領域に関する講義、講演などの様々なプログラムが用意されています。
岩手医科大学からは毎年数名の初期研修医の先生に参加してもらっていますが、その感想をいただきましたのでここで紹介します。

1. 日本泌尿器科学会ウインターセミナー2020

(1) 岩手県立中央病院初期研修医 玉田紳治 先生

 1月25日、26日兵庫県神戸市で開催された第4回日本泌尿器科学会ウインターセミナー2020に参加してきました。全国から総勢81人の初期研修医が集まる大規模な会でした。泌尿器科専門領域部会長による講義の他、手術支援ロボット「ダビンチ」の体験実習があると聞いており、参加前から非常に楽しみにしていました。
 各専門領域部会長による講義では、分野ごとのトップレベルの先生方から基礎的なことから最先端の知見まで、多くの貴重なお話を聞くことができ大変勉強になりました。もともと泌尿器科のイメージとして腫瘍を1番に考えていましたが、今回内分泌、感染症、救急疾患など幅広い分野の講義を聴くことができ、様々な専門領域の選択肢があることを知ることができました。
実技実習では手術支援ロボット「ダビンチ」や、日本泌尿器内視鏡学会のトレーナーによる腹腔鏡手技実習、GreenLightレーザー療法(PVP)シミュレーター実習を体験することができました。どれもあまり触れたことのないものであり、非常に貴重な体験でした。腹腔鏡手技実習では、参加者同士で縫合のタイムアタックなども行われ、楽しみながら手技を学ぶことができました。講義、実習の後は懇親会が企画されており、研修医同士や指導医の先生方と楽しく食事やお酒を交わしながら意見交換をすることができました。泌尿器科にまつわるクイズ大会などもあり、とても盛り上がりました。2日目には研修医や現役泌尿器科医の事前アンケートを基にしたパネル討議も行われ、将来を考える上で貴重な意見をたくさんいただくことができました。
 2日間通してとても有意義な時間を過ごすことができ、参加できたことをとてもうれしく思います。私が泌尿器科に進むことを決めたきっかけとして、この会に参加できたことも大きかったと思います。このような機会をくださった岩手医科大学泌尿器科学講座の皆様に感謝したいと思います。本当にありがとうございました。一人前の泌尿器科医になれるよう、日々精進していきたいと思います。泌尿器科やこのセミナーに少しでも興味のある方がいたら、岩手医大の泌尿器科の先生方は若手、ベテランに問わず気軽に相談に乗ってくださるので、参加を検討してみてはいかがでしょうか。

(2) 岩手県立久慈病院初期研修医 石川健太 先生

 1月25日、26日と神戸で行われた日本泌尿器科学会ウインターセミナー2020に参加させていただきました。セミナーでは全国の先生方の講義や、腹腔鏡下での結紮、ダヴィンチを使ったシミュレーションなどを体験しました。講義では泌尿器科のさらに細分化された専門分野について先生方から聴くことができ、泌尿器科を専攻に強く考えている方や、まだ専攻科が決定してないが何かのきっかけでという研修医の先生方も多数いたのでキャリア形成を考える上で本当に参考になる体験でした。シミュレーションでは、学生時代から見てきた先生方の手技を体験することができ、ただ見て学ぶことと実際手を動かすことに大きな隔たりがあることを学びました。
また、上述の通り、会場には様々な経緯で全国から参加された研修医の先生方とシミュレーションや懇話会など通してたくさん話す機会が設けられているため、いろいろな角度から刺激が得られ有意義な時間をすごせました。
 今回のセミナーを体験し、強く感じたことはこれから医師を目指し勉強している学生の方や、泌尿器科を専攻しようと少しでも考えている研修医の先生がいるなら積極的にこのセミナーに参加することをお勧めしたいと思ったことです。私自身、泌尿器科を専攻としてみたいなと漠然と考えていましたが、このセミナーを通して、泌尿器科という一つの科に様々な分野がありやりがいがあること、シミュレーションを体験することで自分がうまくいったこと、逆にうまくいかなかったに対しもっと上達したいという気持ちが芽生え、より強く泌尿器科を専攻したいと思うようになりました。幸いにも岩手医科大学では、学会やセミナーへの参加を快く応援してもらえるため興味がある方は是非先生方へ相談することをお勧めします。
 最後に、ウインターセミナーに参加させていただくにあたり、岩手医科大学泌尿器科学講座小原教授、岩手県立久慈病院泌尿器科科長小松先生をはじめ、多くの先生方からご協力、ご配慮をいただきました。本当にありがとうございました。

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