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国立がん研究センター 先端医療開発センター 免疫療法開発分野 五十嵐大樹

 私は2019年7月より、小原教授ならび医局の先生方の御厚意により、がん研有明病院がん免疫治療開発分野の北野滋久先生ならび国立がん研究センター免疫療法開発分野の中面哲也先生の下でがん免疫の研究をさせて頂くため国内留学をさせて頂いております。自分自身はこれまで臨床の経験しかなく、その場にいる患者さんに向き合うことを第一に考えながら医療を行ってきたため、当初このお話を頂いた時も色々と不安な面でいっぱいでございました。ただ、近年の免疫チェックポイント阻害剤の登場により、泌尿器科におけるがん治療も大きな変遷期を迎えており、今後ますます発展していく分野と思われるがん免疫を研究していくことは今後の医師生活において大きな経験になると考えたことと、岩手に講演にいらしていた北野先生に実際にお会いさせて頂き、そのお人柄に安心して決断を致しました。

 自分の研究テーマとしては、膀胱がんにおける腫瘍微小環境の免疫プロファイリング研究をかかげ、自分の予定していた研究の検体が届くまでは、中面先生のラボにおいて腫瘍微小環境の研究を始めるために蛍光多重免疫染色法を勉強させて頂きました。ここでは、現埼玉医大国際医療センター泌尿器科の中山貴之先生に手ほどきを頂き、親身になって教えて頂きました。北野先生のところには当初想像もつかなかった程の仕事が舞い込んでおり、特に自分にとっては泌尿器科の領域をこえた様々な癌腫に触れる機会ができたこと、国内・海外の最前線における新しい治療薬のことを知る機会ができたことは、非常に新鮮に感じる一方で、自分が井の中の蛙であり、まだまだ多くのことを勉強しなければならないことを痛感致しました。

 研究生活が始まって慣れてきたころに、残念ながらコロナウイルスの影響が日本にも波及して研究自体を自粛する期間もあったり、その後も試薬の納期が遅れたりと様々ございましたが、自分の研究も少しずつ進めることができております。他にも自分の出した結果が成果の一つになっているのをみて、研究の喜びというのも感じれるようになってきました。臨床から基礎に、基礎から臨床に還元するReverse Translational Researchを経験させて頂いていることは、今後臨床をしていく中で新たな視点に結び付く大きな力になることを確信しています。そして、現在学んでいることをしっかり還元できるように、引き続き精進していきたいと思います。 

 住めば都という言葉がございますが、最初は人通りや満員電車など環境の変化に戸惑うばかりでございましたが、今はこちらでの生活に少しずつ慣れてきておりました。

 

                                                    桂浜の竜馬像の前で 左より著者、北野先生、中山先生

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