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学会報告 第31回 前立腺シンポジウム
伊藤 明人

12月12日(土)、13日(日)で東京コンファレンスセンター・品川で行われた第31回前立腺シンポジウムに参加してきました。

研究会の名前通り全国から集まった多くの泌尿器科医が前立腺癌についての熱い討論が行われていました。前立腺癌の治療は近年著しい変化を遂げています。手術に関してはロボット支援下前立腺全摘除術がすでに保険治療となり、全国の多くの施設で行われ手術成績のみならず様々な試みによる報告がされています。また、やはり昨年より去勢抵抗性前立腺癌(初期治療に反応しなくなった前立腺癌)に対する新規薬剤(アビラテロン、エンザルタミド、カバチタキセル)が国内での使用可能となり多くの報告がされていました。今年の総会でも多くの発表が行われておりましたが、それより観察期間が長くなったことによりまずは治療成績の報告が多くみられました。またアビラテロン/エンザルタミドのどちらを先に使うべきか、治療薬を選択するにあたる予測因子などの報告が多くみられ、日常臨床においても非常に参考になる報告ばかりでした。

私の演題は「前立腺癌骨転移診断におけるSPECT/CT、BONENAVIの有用性の検討」でした。前立腺癌は進行すると骨転移をきたすことが多く、早期発見、早期治療が患者さんのQOLに大きな影響を与えます。現在骨転移検索には骨シンチグラフィが用いられておりますが、それに代わる新たなモダリティとしての検討を行いました。しかし、前立腺癌領域における著名な先生方が集まっていることもあり会場から様々な質問、ご指導をいただき、あらためて研究における難しさ、怖さを実感し身の引き締まる学会となりました。

発表後は教授にすき焼きをごちそうになりました。お忙しい中来てくださった教授に感謝いたします。

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